KANTA SUZUKI
お客様のためになることを常に考え、
真摯に対応し続けることで、
必ずチャンスは広がります。
株式会社ピーアール・デイリー
人材ソリューション事業 メディア事業部
鈴木 勘太
不動産などの営業経験を経て中途入社した鈴木勘太は、求人広告営業は未経験ながら、前職で培った営業力を活かし順調に実績を積み上げていた。そんな鈴木にとって、入社2年目に出会い、さらなる飛躍のきっかけとなったのが大手カフェチェーンA社のお客様だった。当時はコロナ禍で採用は鈍化、しかも、他代理店や直販ですべての媒体を使用しており、当社の入り込む余地はない。そんな逆境のなか、鈴木はいかにお客様の信頼を勝ち取り、すべての媒体を任せられるまでに至ったのか? その軌跡を追った。
全国で約580店舗を展開する大手カフェチェーンA社のお客様は、私が出会った2020年当時、他代理店や直販ですべての媒体を使用しており、当社が入り込む余地はないように思われました。しかし、だからこそアプローチしておこうと考えました。今から地道にお客様との関係性を構築しておくことで、コロナ禍が過ぎたときチャンスをつかめば、大規模な契約につなげることができるに違いないと。つまり、その先を見据えた判断をしたのです。
その後、私がA社に対して行ったのは、当社にとっては直接の利益にならないことです。飲食業界の現状レポートをまとめてお渡ししたり、他代理店扱いの媒体に掲載している原稿の改善提案を行ったり、文面を作成したりもしました。当時心がけていたのは、コロナ禍で人と会う機会が減っているからこそ、そのなかでも会いたいと思える営業であれ、ということ。私に会うことで楽しかったり、良いことがなければ、お客様も会いたいとは思わないですから。そうしてお客様に寄り添った取り組みを重ねるなか、信頼を得ることができたと感じたのは、「求人広告掲載後の効果が思わしくないんだよね」などと、お客様の口から採用活動に関する悩みが溢れてきた時です。そこですかさず、「当社のなかで、○○社で高い効果が出た事例があるので、ぜひお任せください」と提案した先に突破口がようやく開けました。
大手カフェチェーンA社から、1媒体への求人広告掲載のチャンスをいただいたのは訪問し始めて1年後のこと。それを皮切りに、どんな媒体であれ結果につながる提案を行い、実際にA社の採用に成果をもたらしていくことで、次から次へと別の媒体を任せていただけるようになっていきました。そのなかで私がこだわったのは、当社の利益を大きく上げるよりも、一つ一つの利益は少なくてもいいから、お客様に寄り添った提案を行い、末永いお付き合いをしていくということです。例えば、求人媒体のオプションを無料でつけたり、掲載中のスカウトメールの追加など、当社にしかできない商品プランを積極的に提案しました。
当社の営業が扱う商品・サービスに決まった形はありません。提案内容については一人ひとりの営業に裁量を任されているので、お客様のことを最も熟知し、そのニーズを把握している自分の考えで、自由にプランニングでき、その結果、お客様に寄り添った提案が可能に。そうした提案が奏功して、A社からの絶大な信頼を勝ち取るに至り、年々、受注額が増え、今ではすべての媒体を任せていただけるまでになっています。このA社に限らず、末長いおつきあいを見据えた営業を行うなかで生まれるのが仕事を超えたお客様との関係性。私の結婚式に祝電をいただいたり、子供が生まれた時、誕生祝いをいただいたり……。そのようにお客様と仲良くしていただけることも、私の仕事に向かう原動力です。
最初は1媒体の求人広告掲載から取引が始まったお客様は大手カフェチェーンA社の他にもあります。例えば、人材派遣会社B社との取引も1媒体から始まりましたが、やはりお客様のためになる営業を第一に提案・実行を重ね、今では複数媒体を任せていただいています。現在私はチーム長を務めていますが、部下に繰り返し伝えているのは、「その会社のためになる営業をしなさい」ということです。なんでもいいから媒体掲載契約を獲得できれば良いというのはもってのほか。その会社のためにならない媒体であるならば出稿する必要はないわけですから。
お客様との深い信頼関係が構築できると、「1年間任せるから」と大規模な求人掲載契約がいただけるようになります。そして、そのなかで「市場感を見るとこの採用条件では厳しいので、社内調整でこのようにやってみては?」などと、お客様に対して採用コンサルティングができるようになり、仕事がますます楽しくなってきます。もちろん、私はお客様との信頼関係を構築する過程も楽しんでいますが。そのようにどんな時も楽しむ姿勢がお客様にも伝わり、契約に結びついているのではないかと思っています。求人広告営業の仕事は側から見ると大変そうに思えるかもしれませんが、全然そんなことはないです。1社のお客様と深いつながりをつくって、ずっとご契約いただければこんなに楽なことはありませんから(笑)。自身のやり方次第で、長期にわたってお客様にリピートしてもらえるところが、この仕事の醍醐味だと実感しています。